専用部分と敷地権(敷地利用権)について
マンション等の集合住宅は一棟の建物を複数の所有者が区切って所有をします。建物のそれぞれ独立した専有部分を所有する権利を「区分所有権」、マンションが建つ土地の部分を使用する権利が「敷地利用権」となります。
売買予定の不動産が、マンション等、集合住宅の場合、それらには専有部分と共用部分があることは意外と知られていません。建物の区分所有等に関する法律により、専有部分であるか、共有部分であるかが区分されています。分かりやすく言うと、自分に所有権があるかどうかです。
マンションの各部屋には、建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)により、区分所有権が設定されています。区分所有権とは、マンションの中で区分された部分に所有権を設定するというものです。
マンション標準管理規約によっても、専有部分の範囲がきめられています。区分所有法や標準管理規約によると、ご自身が所有しているマンションの部屋は専有部分となり、個別の所有権が与えられています。
標準管理規約では、「区分所有権の対象となる専有部分は、住戸番号を付した住戸とする」「天井・床・壁は、躯体部分を除く部分が専有部分」「玄関扉は錠や内部部分が専有部分」「窓枠や窓ガラスは専有部分に含まれない」「専有部分の専用に供される設備で、共用部分以外にあれば専有部分」などと定められています。
一方、敷地権(敷地利用権)はマンションのような複数の人が共同で所有する区分所有建物の権利のことです。
敷地利用権は敷地を利用できる権利そのものを指します。マンションの土地の持ち分の権利とも言える敷地利用権ですが、これを建物部分と一体化させ登記することで敷地権化しています。現在の法律では敷地利用権を分離して処分することはできません。
(参照 いえーる)専有部分・共有部分